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“尾瀬”と“ミニ尾瀬”
--駒止湿原(こまどしつげん)探訪記--



 今年(H10)の夏は天候異変が続き、この調子では東北地方は梅雨明け宣言がなされないままに秋を迎えてしまいそうです。そんな夏期休暇の第4日目、南会津に向け出発しました。

 “尾瀬”と“ミニ尾瀬(駒止湿原)”を訪れた後、カミさんの実家でお盆を過ごそうという計画です。

■尾瀬沼との出会い

 我が家では、子供達が小学校に入る前から、毎年、夏休みには奥只見の銀山平キャンプ場でテントを張り、翌日、奥只見湖を経由して沼山峠越しに尾瀬沼に入っていました。
 銀山平で朝食を済ませてから出発するとなると、沼山峠到着はどうしても正午を過ぎてしまいます。しかも、尾瀬散策の後、檜枝岐まで出て温泉に入り、その日のうちに銀山平までとんぼ返りする強行軍ですから、尾瀬沼まで歩くのが精一杯。
 とても尾瀬沼を一周したり、見晴らし台の辺りまで足を延ばす時間はありませんでした。

 我が家で“尾瀬に行く”と言う言葉は、“小学生低学年を対象にもっとも安上がりに尾瀬を楽しませるためのプラン”と同義語だったわけですが、これが10年間、すっかり定着しておりました。
 この習慣は、娘が高校進学準備を始めた6〜7年前に、残念ながら中断してしまいました。

 最後に尾瀬沼を訪れたのは、那須高原に遊びに出かけた帰りに友人達を案内して檜枝岐経由で訪れた時でしたから、あれからもう5年になります。

■会津高原(高杖スキー場)のペンション群

 『久しぶりで尾瀬沼まで出かけてみないか?』
 『尾瀬銀座の檜枝岐で一泊まるのも芸がないわね』
 『そうだな。インターネットで調べてみるか』

 今回は、娘は大学の仲間と京都旅行、息子は塾の夏期講座があって一緒に行動してくれません。カミさんとの気楽な2人旅です。

 調べてみると、どうやら檜枝岐に一番近いペンションは、福島県南会津の会津高原のチロリアンビレッジらしい。ここからだと檜枝岐までわずか25Kmです。
 ここは、標高1650mの高倉山のテッペンから滑り降りるアスピリンスノーが自慢の高杖スキー場に併設して作られたペンション群で、ゴルフ場や、テニスコート、グランドなども併設されてます。
 周辺には駒止(こまど)湿原、田代山湿原、湯ノ花温泉、十賊(とくさ)温泉など、楽しみが一杯詰まっていそうです。----これだけの好条件を備えながら、“会津・磐梯・猪苗代”と題するガイドブックの扱いは、さほど大きくはありません。
 ここならば、いまからでも予約がとれそうです。

山と渓谷社のペンション情報から10件ほどプリントアウトして、翌朝、『この中から気に入った所を選んで欲しい』とカミさんに頼んで、勤務しました。
 家に帰ると、
『この中から2、3、選んで電話したが、全て予約可能だった』
『私はここに決めたい!仕込みの準備があるので明朝9時までに再度、電話することになっている』
 当方に異存はありません。と言うのは、昨晩、プリントしながら(ここが良いな)と私自身も考えていた所だったのです。
『じゃ〜、そこに決めよう!』。

●8月11日、火曜日

 お盆の帰省客は、土曜日と日曜日に粗方、帰ってしまったらしく、東北高速道は快調そのものでした。西那須野塩原ICを降りて約1時間半、午後4時には目的地に無事到着。ご主人が迎えに出て下さいました。


●8月12日、水曜日

 夜半から降り続いた雨も6時頃には上がりはじめ、晴れ間が見え始めました。
 そこで、8時の朝食までに直ぐ近くの湯ノ花温泉までひとっ走りし、岩風呂(混浴の公衆浴場)を探訪する事にしました。
 川の脇に小さな温泉小屋があって、その真ん中は湯船です。
 何しろ早朝のこと、何方も訪れてはいず、我々が本日の一番客。

 しかし----。
 浴室に足をつっこむと熱いの何の!
 とてもそのまま入れる温度ではありませんでした。
 水道の蛇口から伸びたビニールホースでうめてはみましたが、コックを全開にしてもチョロチョロと流れる程度です。この水量では、入れる状態になるまでには、ゆうに30分は掛かってしまう。
 入浴を諦め、写真を数枚撮ってペンションに引き返しました。

 

 岩館町の観光パンフレットにも登場する“岩風呂”は、橋を渡った反対側、岩風呂温泉(旅館)の横の小道から川に下ったところにありました。
 温泉に浸かり、前の川で泳ぐ。----子供達ならきっと、最高に楽しい夏休みの思い出が作れることでしょう。

■田代山湿原

 今日の予定は、1に駒止湿原、2が尾瀬沼、と決めていました。
 朝食を終えて午前9時、岩渕ご夫妻のお見送りを受けながらルンルン気分でペンションを後にしました。
 ところが出発して僅か5分。----突然、土砂降りの豪雨です。
 午後から天気が回復する事を祈りながら目的地を尾瀬沼一本に絞り、進路を25Km先の檜枝岐に向けて出発しました。

 雨はますます激しくなり、この様子では午後も雨。
 尾瀬散策も諦めるしかなさそうです。
 まさに最悪の事態です。

 計画を全て反故にするのもシャクな話です。----ならば、後学のために、せめて田代山湿原がある田代山の山頂の駐車場ぐらいは見て帰りたい。
 湯ノ花温泉の町並みを抜け、山道にさしかかると曲がりくねった砂利道に入り、そこから小1時間、現地に到着しました。
 時刻は午前11時。
 色とりどりの雨合羽を着た子供達が、途中で豪雨に遭ったらしく、やむなく続々と下山してきていました。

 この頃になると少しづつ晴れ間が見え始めました。
 しかし---、ここから最終目的地の田代山湿原まで歩くとなると、わずか2Kmに登りに90分、下りに60分掛かってしまいます。
 途中でまた雨でも降られたら大変です。
 『ここまで来れば、目的は果たした』と言うことにして、再度、檜枝岐に向けて走りはじめました。
 檜枝岐までの道は、走り慣れた道です。
 途中、待ちかねた青空も望める様になりました。

■尾瀬散策

 檜枝岐はそのまま通過して、御池(みいけ)駐車場まで駆け上がりました。駐車場に車を止めると同時に沼山峠向けのバスが2台、出発していきました。----残念。あと5分早ければ30分稼げたのに!

 30分後のバスで沼山峠に着いて、尾瀬沼に向けて歩き始めたのは2時ごろでした。
 帰りの最終バスの出発時間は午後5時ですから、残された時間は僅かに3時間弱。 これではとても尾瀬沼を一周する時間はありません。

 沼山峠に登る道には、湿原の木道と同じ幅木を4本一まとめに敷き詰めてありました。ですから5年前に比べるとずいぶん登りやすくなっています。
 (環境保護もここまで徹底してきたんだな)
 そんな感慨に浸りながらの5年振りの尾瀬散策です。

 峠を越し、下り道に掛かった辺りで、すれ違う人に『今朝の雨はどうでしたか?』と聞くと、
 『売店でポンチョを買って歩き始めたものの、この辺りはまるで滝の様でした。しばらくは雨宿りするしかありませんでした。ちょうど良い頃合いにお越しになりましたね』。



 すっかり晴れ上がった湿原には、サワキキョウ、ミズギク、ワレモコ、コバギキョウ、エゾリンドウなどの花が咲き、涼しい微風と、湿地の豊かな緑を満喫させてもらいました。

■駒止湿原(こまどしつげん)

 こうして新潟県長岡市のカミさんの実家に辿り着いた翌日、諦めていた駒止湿原行が向こうから飛び込んで来ました。

 一日遅れで東京を出て、越後湯沢のマンションに逗留中の妹夫婦から
 『15日に一緒にドライブしないか?』と電話が入りました。
 『関越道・小出インターで待ち合わせて、小出から田子倉湖、只見町、檜枝岐、奥只見湖、銀山平と会津朝日岳を一回わりする周遊コースではどうだろう?』
と提案したところ、
 『それでいい』という返事です。
 我々にしてみれば周遊コースの丸々半分は3日前に通ったばかりですから、普通なら相手から誘われても敬遠したいところです。
 今回は是非一度、駒止湿原に足を運んでみたかったんです。

●8月15日、土曜日

 小出インターを出たところで、妹夫妻も我々の車に同乗します。
 田子倉湖、只見町間の周遊コース前半は、久々のナビゲーター席。
 ゆっくりと景色を楽しむことが出来ました。

 289号線・南郷村役場前の山口交差点。
 ここまで来れば、駒止湿原までもう一息です。
 しかし、駒止湿原の案内標識は見あたりません。
 山口交差点を左折して10分も走ったあたり、駒止湿原に入る測道の横にたった一箇所だけ印されておりました。

 インターネットでどなたかかが

 【駒止湿原】
  こまどしつげん 標高:1100m 面積:104.67ha
  駒止湿原は、標高1100mの台地状山地に発達した湿原群。
  まだまだ尾瀬などに比べれば訪れる人も少なく、静かに自
  然を楽しめる。

と、記しておられましたが、地元の人たちにすれば、『尾瀬ほどポピュラーになって欲しくない。“知る人ぞ知る名勝”で十分』と考えておられるのかもしれません。

 駒止湿原の駐車場はこの測道の峠を登り切った先の茶屋から500m。
 30台ぐらいの駐車スペースが確保されています。

 先日、お世話になったガーデン・まつぶしのご主人が
 『駐車場から歩いて500m、5分で湿原入り口ですよ!』
と自慢げに説明して下さいました。
 しかし……。
 (尾瀬の沼山峠でも小一時間。そんなに近いはずがない)
 そう思っていました。
 しかし、本当でした。

 駐車場→(5分)→大谷地(低湿地帯:40分)→(5分)→白樺谷地(中湿地帯:20分)→水無谷地(高湿地帯:20分)で駒止湿原の最奥地に達します。







   太谷大谷地を抜けて農道に出ると、思いも掛けない贈り物。  
  広い畑一面にソバの花が真っ白な花を付けて我々を迎えてく   
  れました。
                         

 ですから、この順に3つの湿地帯を順番に全部回て、途中でお弁当を広げても3時間あれば十分に往復出来る道のりです。
 道中には6,7人が腰を掛けててお弁当を広げられるぐらいの木のテーブルの休憩施設が10カ所近く設けられています。

 湿原内の散策は、全行程にわたって僅かに登り勾配が付いてはいますが、平坦そのもので、おまけに尾瀬沼と同じように自然保護のために全行程にわたって木道が敷き詰められていて、大変に歩きやすい。足下の心配は無用です。
 ですから幼児からお爺ちゃん、おばあちゃんの3世代がサンダル履きで一緒に歩いても全然苦にならないほどの楽な道のりで、当日、途中で出会ったパーティーの何組かに1組は、正にこんな組み合わせの和気藹々の3世代パーティーでした。
 『これならば、(杖を使わないと歩けない)おばあちゃんでも連れてこれますね。来年は是非、一緒に連れてきてあげよう!』


  
   尾瀬沼は往路・復路用に木道が2本設
   置されていますが、こちらは1本道。
   その代わりに“すれ違い”のための待
   避スペースが設けられています。 

■ビ・バ・ 駒止湿原!(駒止湿原バンザイ!)

 聞くところでは、新潟県の苗場山の山頂にも立派な湿原があるそうです。
 しかし、こちらは相当のベテラン登山経験者しか見ることが許されません。----これに比べれば尾瀬は、誰でも入山出来ますが、それでも駒止湿原の入山のし易さは、驚嘆に値します。
 インターネットで調べると、『尾瀬に比べると駒止湿原は、春の訪れが10日ほど早い』そうです。

 駒止湿原の特徴、すばらしさは、この他にもいろいろありそうです。

 私の印象を申し上げますと、
 「尾瀬沼を大きなテーブルに例えると、駒止湿原は差詰め小さな小皿」です。
(実際にはもっと大きな差がありますが……)
 ですから、雑木林から湿地帯の植物に至る生態系の変化は尾瀬沼とは比較にならないくらいぎっしりと凝縮されていて、我々の目を楽しませてくれます。
 すぐ先に雑木林があり、そこから僅かの距離で湿原です。この僅かな距離の間にあらゆる植物がぎっしりと詰まっているんです。
 ですから、野草の好きな方の中には、『尾瀬よりは、こちらの方が素晴らしい』と仰る方が、きっといらっしゃるに違いない。

 尾瀬に1年に何度も訪れる事は、地元の南会津の人達でもそう簡単ではありますまい。
 が、駒止湿原ならば朝、決心すれば、午後からでも訪れる事が出来ます。
 そして湿原の早春〜春〜初夏〜夏〜秋〜晩秋の季節の移ろいを堪能することが出来るはずです。

 これもインターネットで得た知識の受け売りですが、「豪雪地帯と湿原」とは切っても切れない関係の様で、だからこそ山が深く豪雪地帯の福島県下には、尾瀬、駒止湿原、田代山湿原の湿原の他にも上田代湿原、宮床湿原、法正尻湿原、谷地平湿原、土湯峠湿原、etc,etcと、数多くの小湿原が存在するのだそうです。そして福島には、鄙びた小さな温泉が随所に散在しています。

 折角、会津を訪れるのであれば、是非、どこかの湿原に一度、足を伸ばしてみて下さい。----ペンションのご主人に『この辺りに湿原はありませんか?』と問えば、喜んで教えてくれるはずです。

 私は、今回の駒止湿原行で、小湿原にすっかり魅せられてしまいました。
 これからも出来る限り機会を作って福島の小湿原を訪れたいと思っています。

■最近の写真

 思いがけず田島にお住まいのJJさんから、平成12年6月2日の駒止湿原の写真を送っていただきました。

 田島町ご出身のJJさんは、我が家から近い多摩市や日野市の高幡不動にお住まいだったそうです。
 東京時代は、年に2回は同僚を自宅に案内し、で尾瀬と裏磐梯を案内していたそうです。
 ところが田島に帰ってきたとたん、『いつでも行けるって気持ちがあるのか』何となく足が遠のいていたそうです。

『で、さっそく木本さんに刺激されミニ尾瀬に行ってみようと思い今日行ってきました。今年は3月になってから雪がどさどさっと降ったので雪解けが遅かったんです。
 まだこんなに雪があるって写真を見せようと出かけたんですが、これが期待を裏切られ窪地にすこしあるだけでした』。

 と、水芭蕉の写真など、送ってくださいました。(この項、H12.6.3掲載)

 ■“わたすげ”の写真

 田島のJ.Jさんから“わたすげ”の写真を送っていただきました。
 地元でないと撮れない貴重な写真、有り難うございました。
                          (この項、H12.6.20掲載)

JJさんの許可を得て掲載させていただきましたが、版権はJJさんに所属します。転載はご遠慮下さい。


 花がお好きな方は、駒止湿原を訪れる前に、「花ごよみ
http://www.akina.ne.jp/~s-aizu/komado/koyomi.html
をプリントアウトされる事をお勧めします。
花の確認に便利です。


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